長崎工業会（会長・梶原正雄）は、令和３年度定期総会・講演会を市内ホテルにて開催し、来賓・会員あわせて50人が出席した。

　総会では、令和２年度の事業報告・決算報告、役員の選任（案）、令和３年度の事業計画（案）・収支予算（案）について審議を行ない、それぞれ原案通り承認された。

　梶原会長は、「コロナ禍においても柔軟な事業企画を行ない、会員事業所の皆様のお役に立っていきたい」とあいさつ。「交流連携推進」「人材育成・確保」「経営体質強化」を重点３分野として、諸々の事業に取り組んでいくこととした。

　総会終了後は、講師にＮＰＯ法人長崎海洋産業クラスター形成推進協議会 事業コーディネーターの松尾博志氏を迎え、「ＣＯ２ネットゼロ社会に向けた長崎の可能性」と題した講演会を開催した。

　松尾氏は、政府が目指す脱炭素社会実現における洋上浮力発電の有効性について「長崎は海に囲まれており、五島沖など大きなポテンシャルを秘めている。また、風車を漁礁(ぎょしょう)として活用するなど、漁業との共存も可能」と話した。さらに、地元企業が関わることができる業務について、風車の付属設備の施工やメンテナンス業務などを挙げ、新規事業参入の可能性について言及した。